とらねこの鉄道写真館

北海道遠征記

〜1989年3月9日〜

函館→札幌→苫小牧→様似・・襟裳岬
・・様似→苫小牧→札幌→(釧路)




青森からやってきた急行『はまなす』
函館駅1:13定刻に到着。
函館で進行方向がかわります。
機関車を付け替えます。
『はまなす』の機関車交換
急行『はまなす』



最後尾に機関車を付け替えました。
『はまなす』も『北斗星』カラーの
機関車でした。

急行『はまなす』は函館を1:31定刻に発車。乗車率はけっこう高いほうでした。
苫小牧まで4時間弱。相棒のウサギくんはもうすでに眠ってしまいました。
私も仮眠を取る事にしましょう。 しかし・・・・



このあと、
予想だにしなかった出来事が・・・。


「とらねこ」と「ウサギ」爆睡の絵

苫小牧で降りる予定が乗り過ごしてしまいました・・・。

気が付くと「千歳空港駅」を発車していました。乗り過ごすなんて夢にも思いませんでした。
元鉄研部員として不覚です。相棒のウサギくんは乗り過ごした事さえ知る事なく夢の中です。
ウサギくんを起こして乗り過ごした事を告げるのですが、慌てるそぶりも見せません。
まったくのんきな奴です。ウサギくんは普段もそうです。みんなで「待ち合わせ」をしても
必ず最後にやってきます。だから「待ち合わせ」をする時は、ウサギくんにだけ
10分前の時間を告げます。それでちょうどいいぐらいなのです。

しかたがありません。このまま「札幌」まで行きます。
というか、「千歳」を出ると「札幌」まで停まりません。
車内で解決策を検討する為、時刻表をめくります・・・。

車内で時刻表とにらめっこ。当初の予定では、苫小牧発5:56の様似行き
に乗るはずだったのですが、当然乗れません。襟裳岬は別の日に行こうかと思いましたが、
それではのちのちの予定が狂ってしまいます。結局札幌で折り返して行くことにしました。

札幌に着いた私たちは駅構内のパン屋さんで朝食をすまし、
8:01発の特急『北斗2号』で苫小牧まで戻ります。

特急『北斗』



苫小牧に着きました。
札幌から乗ってきた『北斗』です。


この列車で様似まで行きます。

写真の車両は
途中の駅で切り離されるので、
私たちは奥の車両に乗り込みます。
様似行き普通列車

苫小牧発9:47。列車はトコトコ様似へ向かいます。
あとでわかったのですが、当初乗る予定だった5:56の列車の次がこの列車でした。
5:56の次が9:47なんて、都会に住む私たちには考えられません。

しばらくすると・・・

うま
うし

うおおぉ〜〜! 馬です!牛です!

感動です。初めて北海道の広大さを感じる事が出来ました。

列車交換
日高門別駅で列車交換です。

静内駅入場券


途中の静内駅で入場券を購入しました。



本桐駅で上り列車と交換です。
本桐駅での列車交換

うみ
さらに列車に揺られます・・・。

13:23、ようやく様似に到着です。ここからバスに乗り換えです。
ここのバスはJRバスなので、「周遊券」で乗車できます。
右手に海を見ながら、襟裳の春を確かめに、岬めぐりのバスは走ります・・・。


バスに揺られて1時間。私たちは襟裳岬に着きました。

襟裳岬
早速記念写真です。

襟裳岬の先端


襟裳岬の先端です。

運がよければ岩場の所に
アザラシがいるらしいのですが、
この日はいませんでした。

このあと、周りもいろいろ見て回りましたが、
枯れた野原が広がっているだけで、岬の売店も閉まっていました。
襟裳の「春」は本当に何もありません・・・。

帰りのバスが来たので様似に戻ります。

様似駅
様似に着くと陽は沈み、辺りは暗くなっていました。

様似駅のホーム



発車を待つ苫小牧行き普通列車。

夕焼けと蒼い空が辺りをいい色に染めています。

様似を出るといつの間にか眠ってしまい、気が付くと苫小牧の手前でした。
私たちは急行『まりも』に乗る為、札幌に戻ります。

苫小牧で特急『北斗15号』に乗ります。札幌着が22:45『まりも』の発車が23:00
15分の連絡。到着が遅れる気配はありませんが、
それとは別に、いやな予感がします・・・。

予感は的中しました。私たちが乗っていた『北斗』は時間どおりに着いたのですが、
その時すでに急行『まりも』は入線していました。急いで『まりも』のホームに
向かい乗車したのですが、自由席は満席で座ることが出来ません。

仕方なく自由席車両のデッキに座り込み、23:00急行『まりも』は札幌を発車。
釧路着は翌朝6:00。これから7時間、デッキで過ごさなければならないかと思うと、
気分が滅入ってしいます・・・。今朝の「乗り過ごし」が響いています。

『まりも』が発車して10分もしないうちに、寒くなってきました。
デッキなのですから当然です。北海道の車両は本州の車両と比べて
耐寒構造が優れているのですが、デッキはそんなの全然関係ありません。
扉の隙間から北海道特有の「冷気」が突き刺さります・・・。体力も消耗してきています。

そんな時・・・

『まりも』の車内補充券
車内で発行してもらった補充券です。




車掌さんが通りかかり・・・

「こんな所じゃ寒くてごごえるよ。
席ないの?。予備席あるからどぉ?。」


アイヌの神様は私たちを見放しませんでした。
車掌さんに車内補充券を発行してもらい、
私たちは席に座ることが出来ました。

席に座ってビックリ。
シートは大きく、リクライニングの角度も深く、
ほとんど横になれる状態でとても寝心地
(座り心地?)が良く感動しました。
これで「もみ玉」が入っていればマッサージ機です。
今までとは比べ物になりません。

私たちは「王様のシート」ですぐに眠ってしまいました。