とらねこの鉄道写真館

北海道遠征記

〜1989年3月11日〜

(網走)→旭川→名寄→遠軽→札幌

声を掛けてもらわなければ、また乗り過ごす所でした・・・。
トドワラで知り合った「豊中の人」に声を掛けられ気がつくと、旭川の手前でした。
一応、寝る前に「もし寝てたら起こして下さい。」とお願いしていました。
なんと図々しい私たち・・・。私たちは旅に向いていないのかもしれません・・。
本当に申し訳ございません。

丁重にお礼を言い、お互いのこれからの旅の無事を祈ると、私たちは旭川で降りました。

今日の予定は名寄本線に乗ります。旭川から宗谷本線で名寄に行き紋別を通り遠軽に抜けます。
旭川発5:52。只今の時間3時半。私たちは待合室でまた寝てしまいました・・・。
でも今度はちゃんと起きました。予定通り5:52の列車に乗り7:38名寄着
8:05発の遠軽ゆきに乗り換えます。

名寄駅入場券下川駅入場券遠軽駅入場券

今回の旅行に名寄本線を予定に入れたのは、この年の5月に廃止が決定していたからでした。
なのにこの路線の事、全然思い出せません。写真もありません・・・。



実はこの「遠征記」を執筆するにあたって、当時に近い時刻表を引っ張り出し、
初日の出発から最終日の到着まで、一覧を紙に書いて整理していたのですが、
この3月11日だけ、時刻表を見てもさっぱり思い出せませんでした。
その前後はいろいろあったので覚えていたのですが、ここだけどうしても繋がりません。

では、なぜ思い出したのかというと、上の「下川駅」の入場券。
「これ・・・どこやねん・・・」
という事になり、時刻表で「下川駅」を探すのですが見つかりません。
それもそのはずで、調べていた時刻表は名寄本線が廃止後のものでして・・・
さらに古い時刻表を見ると・・・ありました。
さらに遠征中に事ある毎に買っていた名寄・下川・遠軽の入場券の日付が一致・・・
これでやっと思い出した・・・行程も繋がった・・・という訳です。

それと、あと思い出したのは途中で車掌さんが「オレンジカード」を売りに来てた事ぐらいでしょうか。

廃止になるのわかっててこれだけしか覚えていないとは・・・。

オレンジカードのケース



名寄本線の車内で購入したオレンジカードのケースです。
中身は後ほど・・・

遠軽からは『オホーツク』に乗って札幌に向かいます。
『オホーツク』が石北峠を越えたあたりから
また眠ってしまい、気がつくと札幌でした。


大阪を出発してやっとまともに札幌の町に降り立ちます。

旧駅舎を抜けると、TVなどで見た事のある町並みを見て、感慨に浸ろうと思ったのですが、
駅前でヨッパライが通行人に絡んでいるのを見てしまい、気持ちの高ぶりが一気に醒めてしまいました。
全く何なのでしょう、あの人達は!。酔っ払ってるからってあんなの許されるのでしょうか(怒)。

私とウサギくんは怒りを抑え、『ラーメン横丁』でラーメンを食べ、その後カプセルホテルに宿泊です。
この旅初めての「宿泊」です。久しぶりのお風呂にも入れ、今までの疲れを流します。
明日は富良野に向かいます・・・。札幌発7:05『オホーツク』に乗る予定です・・・。


〜1989年3月12日〜

札幌→滝川→富良野→美馬牛→旭川→小樽・・
北一硝子・・小樽→札幌→(釧路)

起きると6:10でした。またです。またやってしまいました。
今から服着て、歯を磨いて、チェックアウトして、朝食とって・・・。7:05『オホーツク』
間に合いそうにありません。またウサギくんは夢の中です。急いで起こして準備して
早朝の札幌の街をダッシュです。・・・気分が悪くなってきます・・・。

なんとか『オホーツク』に間に合いました。車内で朝食を摂ります。

車窓から




富良野付近まで来ると
積雪が深くなってきました。





滝川で乗り換え、
根室本線で富良野に向かいます。




車窓から

旅行を始めて今日まで天候も崩れる事もありませんでした。
この年は異常な暖冬だったらしく、うっすら積もっているのは見るのですが、
まとまった積雪を見るのは初めてです。

「イメージしてた北海道」の風景が広がります。

富良野駅
富良野駅に着きました。
でも街を観光せずに、富良野線に乗り換えて
旭川方面に向かいます。
なぜかと言うと今日、富良野まで来た理由は、
「雪遊び」をしたかったからです。
私たちの住む大阪では、ほとんど雪が降りません。
まれに積もっても、すぐにとけてしまいます。だから
生まれてから一度もまとまった雪を見た事がありません。
私たちは富良野線に乗って
雪がたくさん積もっている所を探すことにしました。

富良野駅入場券

でも「入場券」だけは購入です。

私とウサギくんは、美馬牛駅で降りました・・・。
目の前にはたくさん雪が積もっています!早速「雪遊び」です。

美馬牛駅




穴を掘りました。
ウサギくんははしゃいでいます。
誰もウサギくんを止められません。



とらねこ




まずは記念写真です。
二人ともごきげんです。





ウサギ







わたしもつられてしまいました・・・。

ゆきだるま
最後にゆきだるまを作りました。

時間はあっという間に過ぎてしまいます。次の列車がやってきたので、旭川に移動です。

運転室から

特急『ホワイトアロー』


旭川で『ホワイトアロー』に乗り換え、札幌に戻りました。

札幌駅駅入場券

休む事なく、これから小樽に移動します。
銭函駅入場券


小樽駅入場券

途中の「銭函(ぜにばこ)駅」
入場券を購入しました。
ここの入場券は前から欲しかった入場券でした。
縁起がよさそうです。





小樽に着きました。
これから有名な『北一硝子』に向かいます。

『北一硝子』という所は、ガラス細工のお店で、グラスやガラスの置き物等が
たくさん展示してあり、とてもきれいな所です。ガラス工房もあり、見学する事ができます。
みなさんも一度行ってみて下さい。たくさんのガラス細工に魅入って時間を忘れてしまいます。
私はここで小さな「ランプ」を買いました。油を入れると小さな炎が灯ります。

『北一硝子』を後にして私たちは札幌に戻ります。
このあと札幌駅で、大阪を出発する時に私たちを見送ってくれた一人、
「イヌくん」と合流することになっています。
イヌくんは昨日、大阪を出発しています。一応待ち合わせ場所を電話で伝えておいたのですが、
ケータイ電話のないこの時代、うまく合流することが出来るのでしょうか・・・。

イヌくんは函館からの『北斗』で5時過ぎに到着予定です。
私たちは札幌駅構内の待合室で彼を待ちます・・・。

しばらくすると・・・。

イヌくんと出会うの絵
無事に合流する事ができました

イヌくんの札幌到着第一声・「あーっ。風呂入りたいー!」
と、いう事で銭湯に行く事にしました。電話ボックスの電話帳で近くにある銭湯をさがします。
札幌の街は碁盤の目の様になっていて、東西は街を流れる「創成川」を基準に1丁目2丁目・・・、
南北は「大通公園」を基準に1条2条・・・と、とてもわかりやすくなっています。
電話帳で一番近い銭湯の住所を調べ、お風呂屋さんに向かいました。

しばらく歩くと銭湯に到着。札幌の都心にしては昔ながらの銭湯でした。
さっそくお湯につかります。そこでイヌくんが、「タオル(体洗うときのナイロンのやつ)持ってる?」
私は持っていたので貸してあげました。貸す前に体を洗っていると・・・、
「そのタオルでくさい足を洗わんといてくれー。」
まったくなんて奴でしょう。 体を洗う順番を指定してくるのです。
「私がどこから洗おうといいではないか。もともと私のタオルなんだから・・・。」

私たち3人はお風呂でサッパリした後、また『ラーメン横丁』でラーメンを食べ、
急行『まりも』に乗る為、札幌駅に戻りました。
明日は釧路から根室に行き、そこからバスで「納沙布岬」に向かいます。
今回は少し前からホームで『まりも』を待っていた為、席を確保する事が出来ました・・・。

『まりも』は時刻通りに発車。夜の札幌の街を釧路に向けて走ります。
千歳空港駅を過ぎると本日の車内放送が終わり、次の放送は釧路の手前までありません。
ですから途中で降りる人は注意していないと、私たちが 『はまなす』でやってしまった様に
乗り過ごしてしまいます。でも今回は終着の釧路までなので安心して眠りにつきましょう。
車内の明かりが暗くなりました。減灯です(減光?)。夜行列車では、始発駅を発車して
しばらくすると、車掌さんが各車両の照明の光量を下げて巡ります。そして朝になると、
照明を明るくして朝一番の放送で寝ている客を起こします。夜行列車ならではの光景です。

そんな中、イヌくんがカバンの中からおもむろに、「秘密兵器」を取り出しました。
『アイマスク』です。用意周到です。抜け目が無いというか、スキが無いというか・・・。
普段、イヌくんと撮影に行くと、いつも彼だけは我々とは違ったアングルを狙っています。
あとで写真を見比べると、「こんなん撮ってたんかー!」と驚く事がよくあります。
彼には見習う所が多々あります。彼の『アイマスク』がうらやましく思いました・・・。